
さいきん、前から気になっている事もあってシタデルカラーを使ってみた。
とくに水性系塗料はシンナー不足が語られる現在、水で希釈や濃度調整が可能という点で気になる人も多いはず。
シタデルカラー概要
シタデルカラーはイギリスのゲームズワークショップが販売するホビー用塗料で同社のミニチュア製品(ウォーハンマー等)の塗装を目的として販売されている。
ミニチュアモデル以外、一般的なプラモデル等にも水性系の塗料として選択肢の一つとしてそこそこ有名。
塗料の伸びや隠蔽力(下地の影響を受けにくく発色が良い)が特徴として良く言われる。
入手性と価格の観点からややマイナーな印象。
先だってシタデルカラーをメインに使った作例もあります。

【積プラログ】30MM AC Ⅵ ナイトフォールをシタデルカラーで塗る
使って分かった弱点――塗料の性能は高い
水性系塗料では他にGSIクレオスの水性ホビーカラーやアクリジョンが国内では流通量や価格の点で入手性が非常に良く、そういう意味では最初の水性系塗料として水性ホビーが一番無難かも。
とくにシタデルカラー以前に水性系塗料としてはアクリジョンを筆塗り塗装とエアブラシで利用していた経験があります。
アクリジョンは水性ホビーより無臭、泥っぽい匂いが薄っすらと感じれるぐらいでほぼ無臭という点はメリット、エアブラシでの利用はやや面倒(乾燥は早いものの結果としてエアブラシが直ぐ詰るので使い勝手は良くない。希釈加減が難しい、クリーニングに気を使う等)
筆塗塗装の観点ではシタデルカラーは非常に使いやすい、ような気がする。
水で薄める加減では弾かれやすい傾向はある一方、薄めでも十分な発色とマット系塗料の艶消し具合、メタリック系の質感は好印象だった。対照して使用していないのでより優れている塗料がどれか? という判断はできませんが、有用な塗料だと言えそう。
ただ、一つだけ運用に際して重大な欠点を除けば。
その弱点とは――容器である。

特徴的な塗料ポット、柔らかめのプラスチック系の素材で緩やかな円錐形。
フタもパッカパッカと開閉できる樹脂製。
クレオスやタミヤのようなガラス瓶容器、ネジ式のプラスチックキャップに慣れていると特徴的だと感じるし、保存性にやや不安も無くはない。
ちょっと形のデザインは丸っとしていて可愛い。この容器の弱点がある。フタの形状を中心とした容器の構造的なもの。 フタ回りの構造やポット重量が相互作用し、塗料の消耗を加速させてしまうという問題が弱み。
あるいは買い増しを早めるための企業努力かも
フタは容器と繋がっていて、適当に開くとベロンと半開きを維持して待機状態となる。
待機状態となった容器はやがて使用者の不注意によって腕や何らかの要因でひっかかり、転倒してしまう。
ポット重量が軽い事もあって転倒しやすい気配がある。気のせい?
また、フタの密閉性も簡単な原因で損なわれる。 ネジ式ではない事もあってパチンと音が鳴るように気を付けてフタをかぶせる必要があるものの、転倒や使用の過程で溝に塗料が溜まりやすく、乾燥をへて密閉性を阻害しやすい。
内容塗料の乾燥や意識しない場所に塗料が固着してロスとなりやすい。
特に前者の転倒しやすいという弱点は一度発生すると重大な塗料ロスとなるので避けたい。
実体験としてキット一つを塗る間に既に三度ほど転倒事故が発生していたりする。
普段から不注意な特性があるなら特に注意すべし
というわけで、前置きが長くなりましたが、このたび対策を行いました。
弱点の克服――ドロップボトル化

結構メジャーな解決法らしく、専用の3Dプリンタ製の治具まで存在するらしい。
とはいえそこまでの投資をする必要を感じなかったのでどうにか手でチマチマと作業を始める。
作業にあたっては、事前の情報からシタデルカラーは粘性が高い事もあって数滴攪拌するために溶媒、水やシタデルカラー用のうすめ液を入れると良いとのこと。ここではアクリジョンのエアブラシ用うすめ液を活用しておく。
また、攪拌用のメタルボールも用意しておくと良いかも。


アマゾンで最低注文数3個から発送というルールのため無駄に在庫があるので、これ幸いと在庫処分がてらに利用する。
アクリジョンをエアブラシで使用して思った事は”大変”……おそらく今後可能性は限りなくひくい。筆塗時にリターダー効果あるらしいからそのために普段は少しずつ使用している。が、数滴で足りるので全然減らない
ドロップボトルは適当にアマゾンで20mlのものをまとめ入りを購入。漏斗つき。
ただ購入した物は漏斗が一つしか入っていない。複数あったほうが作業効率は良さそう。複数あれば多少薄めても粘性が高い塗料なので、待ちが発生してしまう間に平行作業が出来る。


ポットのラベルは張替えていく。
シタデルカラーの”ベース”や”レイヤー”といった区分が分かるという点が大事。
似たような色もあるからラベルの張替えは簡単にはがせるので手間もかからないのでやっておきたい作業だと思う。
これだけやるのはちょっとめんどくさいので映画でも見ながらやると良いかもしれない。
水を張ったバケツをおいておくと漏斗の洗浄もすぐできるのでお勧め。

完了。 微妙にポット容器に塗料がへばりついているから、塗料ロスという気持ちが湧いてくる。
とはいえ転倒による塗料の大量ロスに比べると雀の涙だと思って……涙を呑んでみなかったことにして片付けて終了。
シタデルカラーのうち”テクニカル”に分類される物は半固形と言えそうな物で、地面のテクスチャ等で活用するらしいから薄めて入れ替えは絶対にさけたほうが良さそう。
というわけで作業完了です。映画見ながらのんびり三時間。

移し替えた元のポットの残骸。