スマートフォンのカメラが発展したと言えど本格的なカメラの優位性は今でもなんだかんだある。
天体撮影も一眼カメラに残っている優位性の一つだ。スマートフォンでも不可能ではないものの、簡単に星空を撮影するという点ではスマートフォンよりも操作性が良い。
機材のカメラについて

Nikonのミラーレス一眼、Z50を使用。
過去、Nikonの一眼レフ、D5500を使用して撮影したことがある。
D5500はだいたい2400万画素、Z50はだいたい2000万画素という形で画素数は低下しているが、センサーと処理エンジンの更新で基本的な撮影性能は向上していると期待したい。
が、星を撮影する場合に重要なのはカメラのセンサー性能や処理能力というよりも撮影時点の環境条件が比重として大きい。
とくに撮影結果自体は多くの場合コンピューターによって画像処理(複数枚の合成やRAWから編集して画像調整)を行うのが基本となっているから。
センサーと処理エンジンの性能向上による恩恵としてはノイズが減ったりするらしい。
とはいえ感度三千倍で撮影したら結局それなりのノイズ発生は避けられず、大きな恩恵とはならないかもしれない。
とはいえ小型ながらボタン数とダイアル位置からD5500の時に感じた操作性の不満が低減していると感じる。

D5500では片手でのISO感度変更がボタン追加で簡単に出来るようになったのがうれしい。D5500はISOボタンが無く、別の個所にあるファンクションボタンとダイアルの同時使用(両手で操作)でやっていた
星の撮影は簡単―条件と情報が大事
はっきり言って特定の天体を最大の望遠で大きく撮影するわけではないなら、星の撮影はシビアではない、といってもその場合は星空ぐらいの概念になるものの、それでも肉眼では見れないものが撮れるのだからおもしろい。
星空の撮影に必要なものは恵まれた天候と場所、長時間露光が出来るカメラと三脚の4つぐらい。
とくに重要なのは天候と場所だ。
場所については安全で人気のない暗い場所がよい。海岸や山頂がおもいつくが、高所は市街の照明、海岸は安全性にやや問題があるので注意が必要だろう。 田舎なら田畑や公園も選択肢になり得る。
いわゆる”光害”を避ける為には出来るだけ夜間において照明が点灯しているような場所は避けたい。余分な光源は星を隠してしまうし、中途半端な照明は目の順応を妨げ、足元の安全も損なわれる。
天候については当日の天気は晴れが前提。多少雲量があっても問題は無いものの、撮影したい方向に雲が多いと困る。
レモン彗星の接近時はあいにく、天候に恵まれなかった記憶がある。
もうひとつ、月の出入りや月齢も重要な要素になる。
月は天体として明るすぎる。月が撮影目的ではない場合はむしろその存在が邪魔になってしまう。
浅い時間に撮影を目指す場合は新月が理想的。ただ睡眠時間を調整して深夜に撮影を目指すならもう少しチャンスが増えそう。
事前に天候と撮影したい場所や天体の方角を把握してから撮影に臨みたい。
今回は天の川の撮影が目的
今回は昼間天候が良く、さらには新月のタイミングで月の出入りの時間も理想的だった。
咄嗟に夜間撮影を決行。 場所は近隣の堤防か海沿いの公園で撮影を計画。

まずは堤防を試す。
夜の堤防は正直安全性の面であまりおススメ出来ないというのが本音だ。夜釣りを行っている方も見かけるとはいえ、安全性という点ではあまり高くは評価できない。夜釣りしてる人は怖くないの?

軽く撮影の諸元設定を兼ねて試しに撮影。 最終的にはISO3200で8秒露光とした。
一応天の川は撮影できている。時刻は深夜一時すぎ、天の川は方角で南東方向に位置するが近隣施設の照明を間に置く形で場所としては悪いので公園に場所を移す。

星と風景を一緒に取る、星野写というジャンルがある。 公園の丘を見上げる形で撮影。丘の向こうが白んでいるのは何らかの光源が存在しているからで、これが”光害”と言われる物になる。写真においてはまだ影響は控えめながら感度や露光時間が長くなれば影響はより大きく顕著になる。

少し位置を調整して構図を決定。画像処理を前提とした撮影を開始。
画像処理はコンポジット(合成)を前提として同じ条件で複数枚(今回は8枚)撮影していく。星の軌跡を写す場合はもう少し枚数が必要になりそう。撮影時間に合わせて天の川や星の位置は流れていく。どのぐらいの範囲の移動をとらえるかで撮影回数と撮影時間が増える事になる。

コンピューターソフトで八枚を合成するとこんな感じ。しっかり天の川銀河を撮影できていると分る。処理ソフトの関係で地上側の色がおかしくなってしまっているが、RAW形式での撮影保存が出来ていない為JPEGを合成することになった影響もありそうだ。

星が流れている形に合成することも出来る。
写真表現として成立させるならもう少し枚数を用意したほうがそれらしい形として出力できそう。
今後もタイミングを注視して撮影していきたいところだ。
同じ場所でもよりよい条件や撮影設定の変更で成果はまだ上振れの余地があると思う。
よりよいレンズも試してみたい